馬に乗るもの慣れてきて、
思い切ってスピードを上げていくと、
早足から、駆け足にかわる瞬間があります。
ギアが変わるのです。
明らかに乗った感覚に変化が起こります。
今までは一定のペースだったのですが
ここから１ランクギアチェンジすると
ダダッ、ダダッ、
１歩のスライドが非常に大きくなり
「跳んでいる」感覚になります。
身体がふわっと浮いた感じになり、
まさに天を駆けているような爽快感です。
肌に感じる風も疾風へと変わり、
全身で風を切り裂くようです。
あまりの快感で不思議と
笑顔になってしまいました。
どこまでも続く大地を走っていると
映画や物語のように世界を冒険をしている
ワクワク感を感じます。
言葉で表現するのが難しいのですが、
とにかく楽しいです。
好きなときに速度をチェンジできるようになると、
馬と１つになった感覚になれます。
心が通じ合ったように思い通りに動いてくれる
相棒が好きで仕方なくなりました。
ちなみに、モンゴルの人から
細かい馬の乗り方は全く教えてもらえません。
わからなくても、やって覚えろ。
周りを見て、やり方はまねしろ
マニュアルなんて無いから、自分でやれ
これが当たり前というスタンスです。
「足の角度はこうで、ここに力を入れて、
スピードを上げるにはこうで、
走り出したらこうして・・・・」
なんて全く教えてくれません。
教えてくれたのは
「止まるときは手綱を引け」
この１つだけです。
後は、勝手に見て、自分で覚えなければなりません。
「細かく言葉１つ１つで教えてもらえないと
できない、やり方がわからない」
なんて言っている暇も無いです。
とにかく乗らされて、走らされます。
後は、できる人のやり方を見て真似をする。
こういった実践の中から自分で学んでいく
自立意識は見習うべきだなと思いました。
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北川賢一
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